手荒れの水泡は別の場所や他人にうつることがあるの?
手荒れの水泡はうつる
手荒れや手の皮膚の病気などで指や手のひら、手の甲などに水泡ができてしまうことがあります。この水泡は人にうつったり感染したりする危険があるのでしょうか。
手荒れのかゆみ症状が進行してくると、つよいかゆさに我慢ができずに掻いてしまいます。その部分が炎症などを起こして、水泡になってしまうこともあるのです。
水泡の中にある液体の正体は、リンパ液です。界面活性剤や水などの外部からの刺激に、乾燥などで弱った皮膚の細胞が防御として戦ったとき、皮膚下にリンパ液が集まってきました。
溜まった体液が、掻くことによって傷口から流れ出たのです。リンパ液の成分は、血液とその他の水分なので、液体だけでは無害なものではありません。
ですからたとえば他人がケガをしたときに、流れてくるリンパ液をふき取ってあげることでうつることはほとんどないと言われています。
しかしリンパ液も放置しておけば粘りが出てべたついてきます。そうなると空気中や傷口などから雑菌がとても繁殖しやすくなるので、患部を清潔にして保護するなど、十分注意しましょう。
手荒れ意外の原因
一方、手荒れ意外の原因で、手に水泡ができてしまった場合はいかがでしょうか。手にできる水泡にはいくつかの皮膚病が原因となっていることがありますが、その中でも比較的知られているのが汗疱と白癬菌です。
汗疱とは汗や皮膚のふやけなどが原因で起こる手の湿疹のことで、あせものような小さな水泡がいくつも現れます。
しかしこの場合は、細菌が原因となっていないため、人から人への感染はないとされています。そして問題なのが、白癬菌が原因の場合です。白癬菌とは皮膚にできる体のカビの一種で、これに感染すると水虫にかかります。
水虫といえば、一日中高温多湿な靴の中で蒸れてしまった足に感染し、強いかゆみを伴い指の間などに水泡やただれを引き起こすことで有名ですね。
実はこの水虫ができるのは足だけではなく、手に感染することもあるのです。そしてもう一つ、水虫がうつる病気であることもまた、とてもよく知られていますね。
保菌者が使用したバスマットやサンダルなどの履物を共有すると、感染リスクがとても高くなります。
手の水虫もそれは同じことで、患部の水泡が破裂して溢れた液体に触れると、伝染する可能性が高まるので注意が必要です。
いずれにしても、手に水泡ができるとセルフケアだけでは改善が見込めません。その場合はすぐに皮膚科を受診し適切な治療をしましょう。