夏に手荒れが悪化してしまう原因と主な対策のポイントについて
夏に手荒れが悪化してしまう原因
手荒れといえば冬の乾燥した時期に罹ってしまうイメージが強いですが、実は季節に関係なく起こる皮膚疾患です。
事実、汗ばむ夏の時期に手荒れに悩む人も意外と多いものです。夏に起こる手荒れの特徴と対策を知っておきたいところです。
夏に起こる手荒れの特徴
冬の手荒れが乾燥なのに対して、夏の場合の一番の原因は汗と言われています。手汗を大量にかくと、汗の水分や塩分などに肌細胞が刺激を受け、かゆみが強くなります。
塩分濃度の強い汗水は浸透圧により皮膚表面の水分や皮脂膜を奪い、そこに水仕事などで流出すると乾燥も進みます。
さらに指輪などの金属をつけていると、汗の水分が反応して金属アレルギー反応を起こすこともあります。
水疱ができると激しいかゆみを感じ、掻くことで肌に傷がつき、患部に雑菌などが繁殖するととびひなどの炎症を起こすこともあります。
また夏の手荒れは汗のべたつきなどもあり、保湿剤やハンドクリームなどの手触りが不快なこともあるので、むしろ冬よりも治りが遅くなる傾向にあります。
他の要因として汗疱、手の水虫やカビ、あせもなど汗の季節特有の皮膚病が原因で、手が荒れる症状になることもあります。
夏の手荒れ対策
では夏の手荒れには、どんな対策をとればよいのでしょうか。汗をかいた時にはこまめにふき取り、手汗にも使える制汗剤などで汗の量をコントロールしましょう。
こうすることで、汗の刺激や手肌のふやけによるバリアー機能の低下から保護します。水仕事や手作業の時のゴム手袋ももちろん欠かせませんが、汗の量が増える夏場は冬よりも蒸れやすくなるので十分注意しましょう。
かゆみがひどい場合には保冷剤などで冷やすことで症状を抑えられますが、場合によってはステロイド入り軟膏などで一時的にでも落ち着かせます。掻くことは症状を悪化させるばかりで、絶対にやってはいけないからです。
そして夏の手荒れで皮膚科を受診すると、汗疱や水虫の検査をされることがあるようなので、その機会に原因を特定させておくのも大切ですね。
どんな状態のときにどんな症状が出やすいかは、個人差があるので自分の場合を知っておくと、状態に合った対策がとれるからです。
基本的な部分では、手荒れのホームケアは夏も冬も同様にします。しかし汗などでべたつきが気になるなど、冬よりもクリームを塗ることにメンタルブロックが出やすい季節です。
汗をこまめにふき取り、水分過多や蒸れに注意することが、夏の手荒れ対策には重要になってきます。