アトピーの手荒れによって水泡が発生・どんな治し方が最適なの?
アトピーの手荒れによる水泡
アトピー性皮膚炎のある人が手荒れの症状を発生した場合、そうでない人に比べると重症化する傾向にあります。アレルギー体質で、敏感肌の場合の対処法について調べてみました。
通常の肌とアトピーの肌を比べると、アトピー肌は水分や油分を保つことが難しく、乾燥しやすい環境になっています。
そこにきて水仕事や手作業など、仕事や生活で手をハードに使っていくと、常に外部からの刺激に過剰反応しています。
乾燥しバリア機能が弱っているところに触覚が加えられ続けることで、アレルギー反応も比例して加速します。
皮膚の炎症がひどくなる第一段階では赤みを増してくるのですが、手の皮は他の部位と比べると厚みがあるため、赤みに気づきにくいという反面があります。
しかし水面下での炎症は悪化しているので、気づかず掻き続けると湿疹ができ始め、これが水泡となるのです。
アトピー肌の人は慢性的にかゆみを感じ、就寝中にも無意識に掻きむしっていたりします。朝起きたら寝具や寝間着に血がついていた、という経験談はよく聞く話です。
そしてアトピー肌の人は、先天的にセラミドを作り出す機能がうまく働きにくいという、体質的な問題も隠れているといわれています。
セラミドとは肌のバリアー機能も主な成分で、皮脂膜の50パーセントを占めると見積もられています。アトピーの肌質はこのセラミドが元々少ないうえに作り出すことも難しいという、乾燥しやすい状態にあるといえます。
アトピー肌による手の水泡を治す
そんな頑固なアトピー肌による手の水泡を治すには、どうしたらよいのでしょうか。一番なのは手を使うことを少なくして刺激を抑えることですが、日常ではなかなかそうするのは難しいようです。
水仕事をする時はゴム手袋を必ず着用し、洗剤や薬剤などが触れないようにします。水を使わない手作業の場合も手袋などで保護し、作業終わりには保湿を心がけます。
また、手の水泡はつぶれて化膿すると黄色ブドウ球菌などの雑菌が繁殖することがあり、これが治りを遅くします。
触る部位を事前に拭く、消毒ジェルなどで清潔にしてから作業する、終わったら手先を洗浄するなど、清潔を保つことで悪化を防ぎます。
アトピー性皮膚炎がある場合は、その特有の肌質についてきちんと知っておき、かかりつけの皮膚科とも連携しあって治療を継続させます。
長期間におよぶ内容になり根気がいるものですが、諦めずに続けていけば改善していくことも十分可能です。水泡が出来る前に、早めに対策をとることが肝心です。