手荒れの治療にワセリンどうなの?効かない場合どうしたら
手荒れでワセリンが効かない
手荒れがひどくてつらい、何かを塗ってマシにしたい、そんなときに手っ取り早く効くとして思い浮かぶのがワセリンです。
しかしワセリンだけを塗っても効かない、いまひとつ効いているのかよく分からないこともよくありますが、それはなぜでしょうか。
ワセリンの役割
そもそもワセリンとは一体、どのようなものなのでしょうか。ワセリンは石油から精製されたクリームで、純度の低い順に白色ワセリン、プロペト、サンホワイトと3種類あります。
色が透明なほど純度が高く安全とされているので、赤ちゃんやアトピー肌、敏感肌などの場合はサンホワイトがすすめられることが多いです。
そして、肌荒れの治療に効果が期待されそうなクリームとして市販されていることはもちろん、医師の処方で出されることもあります。
副作用などは今のところ特に報告はなく、口に入っても無害といわれるほど安全なものです。ごく稀に、低純度の白色ワセリンなどで、色素沈着などを起こす場合もあるようですが、適切に使用していればそれほどでもありません。
このように安全性が高く昔から身近な存在のワセリン、一家の常備薬として救急箱に入っている家庭もあると思います。
しかし、実はワセリンそのものには、保湿の効果はほとんどありません。ワセリンの役割は、油の膜を張って乾燥や外部の刺激から皮膚を保護するためのものです。
なので、荒れた皮膚の上にワセリンだけを塗っても、症状の改善への直接の効果を期待することはできないことを知っておいたほうがいいですね。
ワセリンを効果的に使う方法
そんなワセリンを効果的に使う方法は、保湿成分で潤いをくわえ、塗り薬などで症状を緩和させてから使うことです。
症状が軽い場合は、ハンドクリームなどで十分に保湿した後、ワセリンを手の甲や指先など全体に薄く塗布し、肌を守ります。
かゆみやひび割れなど、進行してしまった場合は塗り薬で症状を抑えてから、同様にワセリンで保護します。
なお、症状が中程度以上の場合、ハンドクリームは使用しないようにしましょう。クリームに配合されている保存料などの成分が刺激になると、症状がひどくなることがあるからです。
このように、ワセリンの機能を知っておくと、単体で使ってもお肌の保護はできてもしっとりさせることはない、ということですね。
他の薬品やクリームと併用して使うことで、ワセリン本来の効能が期待できるのです。
どんなものでもそうですが、適切な機能と期待される効果の情報を得ておけば、いざというときにはしっかり効いてくれますね。